行政のDX事例は国内では少ないとする一方で海外ではDPPsといったDX事例が有効活用され始めています。しかし、国内外含めオンラインプラットフォームを用いた行政DXにおける市民の利用側面を取り上げた研究はごくわずかであります。そこで本研究では、オンラインプラットフォームを用いた持続可能な地域経営を行う際に何が重要なのか調査し、因子分析で因子を洗い出してSEMを用いてモデルの提案を行いました。その結果、因子分析では7つの因子が抽出され、 1つは従属変数として、残りの6つは説明変数として定義しました。次に、因子分析で得られた結果より、概念的な研究モデルを構築し、仮説を設計しました。そして、 SEMを用いてそのモデルの仮説が正しいかをモデル全体の適合度や因子間の値が有意水準を満たすかどうかを調べました。本稿で構築したモデルは持続可能な地域経営の指標である地域満足度を評価するのに相応しい値を出力しました。このことから地域満足度を上げるためにはプラットフォームの使いやすさと住民自治への参加度が重要であることが分かりました。 本研究は、オンラインプラットフォームを用いた国内の行政DXにおける市民の利用側面を取り上げた研究はわずかであることから今後、広がっていく研究分野として有用なものとなりました。
学会
エコデザイン・プロダクツ&サービスシンポジウム2022
開催情報
2022年12月1日~2日 大阪大学
発表タイトル
持続可能な地域経営に向けたDX導入調査とモデルの提案
著者
瀧川天陽・徐維那