概要
吸着剤は、バイオ水素製造の圧力スイング吸着プロセスで、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン、硫化水素などの不純物を除去するために使用されます。これらの不純物は、水素とともに生成ガスに存在し、燃料電池の電圧低下を引き起こすほか、触媒の寿命を縮めます。従来のゼオライトAに加え、Has-Clayと鹿沼土が代替として提案されています。そこで、代替材料の有用性を調べるために、ゼオライトA、Has-Clay、鹿沼土のライフサイクルアセスメント（LCA）を実施し、環境影響評価を行いました。鹿沼土は、すべての環境カテゴリーで最も影響が少ない結果となりました。ゼオライトAとHas-Clayは、地球温暖化への影響と資源枯渇への影響において大きくなりました。地球温暖化への影響では、1kgのHas-ClayとゼオライトA生産当たり、17.142kg CO2eqと2.352kg CO2eqを排出すると推定されました。資源枯渇への影響では、3.999kg oil eqと1.039kg oil eqと推定されました。本研究は、持続可能なバイオ水素生産における圧力スイング吸着プロセスで吸着剤設計および使用に関して新しい知見を提供します。
雑誌名
Resources
論文タイトル
Life-Cycle Assessment of Adsorbents for Biohydrogen Production
著者
Yuna Seo, Masaya Suzuki, Tetsuichi Takagi, Kiyoshi Dowaki
DOI
引用
Seo, Yuna, Masaya Suzuki, Tetsuichi Takagi, and Kiyoshi Dowaki. “Life-cycle assessment of adsorbents for biohydrogen production.” Resources 8, no. 1 (2019): 52.
